熱海病院について

災害拠点病院について

災害拠点病院の指定

2019年4月1日、当院は静岡県より大規模災害時の緊急医療支援が義務付けられた災害拠点病院と、災害派遣医療チーム(DMAT)指定病院に指定されました。
災害拠点病院の指定は、県内で23番目となります。

災害拠点病院とは

自然災害など大規模災害発生時において24時間体制で傷病者を受け入れるほか、被災地域への医療支援を行う拠点としての機能を義務付けられた病院です。

災害派遣医療チーム(DMAT)とは

国または県からの要請を受け被災地などへDMATを派遣し、患者の応急治療や、救急搬送、トリアージ(災害時治療優先度の判定)などを行うことが義務付けられた病院です。
DMAT(災害派遣医療チーム/Disaster Medical Assistance Team)とは、医師、看護師、救急救命士やその他のコメディカル・事務員等で構成され、地域の救急医療体制では対応出来ないほどの大規模災害や事故などの現場に急行する医療チームです。
災害現場において、トリアージや現場での応急処置、消防や警察と連携し病院への搬送を行います。
当院では、日本DMATの養成研修を受講した隊員が7名、静岡DMAT-L (Local) (静岡県内で発生した災害の急性期に活動できる機動性を持った局地災害対応に係る専門的な研修、訓練を受けた災害派遣医療チーム)の隊員が3名在籍しています。

2023年度 災害訓練の様子

2023年度 大地震による停電を想定した災害訓練を実施しました

2023年度の災害訓練を11月11日に行いました。今回は、大地震による停電で電子カルテが使用できない状況での傷病者の緊急度、重症度によって振り分けるトリアージと紙カルテの運用を確認しました。

訓練には92人の職員に加え、小田原保健医療学部の学生28人が模擬患者として参加しました。会議室に災害対策本部、外来受付付近に指揮所を設置し、各々の体制や連携を確認しました。また、熱海市消防本部の協力により救急車を利用した患者の搬送訓練も行われ、ウォークインの患者も含めたトリアージを行い、災害などによる突然の広域停電が発生した場合を想定した訓練に取り組みました。

池田 佳史 病院長 のコメント
「今回は、熱海市で震度6弱の地震が発生し、停電・断水という設定で訓練しました。停電による電子カルテから紙カルテへの運用切り替えや医療機器使用制限時の確定診断能の低下時の治療・広域医療搬送手順について確認しました。また、断水時には、生活用水確保の他に透析を行う水確保の重要性について再確認しました。今回の訓練で見えてきた課題を、病院のみならず静岡県や熱海市と共有し市民の皆様が安心して暮らせる町づくりに貢献していきたいと思います。」

当院の防火防災委員会委員長・皮膚科・堀内 義仁 医師 のコメント
「システム障害などでも電子カルテが使えなくなることがあります。非常事態に円滑、機能的に全職員が対応できるよう、意識向上を図っていきます。」

万が一の災害発生時、当院では非常用電源の完備や、断水に備えて水道管の複線化を行うなど、救急医療を担う災害拠点病院として、病院の機能を維持・継続できるよう、今後もさまざまな取り組みを行ってまいります。