回復期リハビリテーションセンター
回復期リハビリテーションセンターのご紹介
当院は、目の前に相模湾の雄大な海を望む恵まれた環境にあり、病室やリハビリテーション室は明るい日差しに恵まれ、海を望みながらおだやかに過ごすことができます。
東京駅から新幹線で約40分と首都圏からのアクセスも良く、最寄り駅である熱海駅からも徒歩10分程度で来院可能です。(駅前より病院の送迎バスが定期運行されておりますので、そちらもご利用いただけます。)
大学病院でありながら、回復期リハビリテーション病棟を31床有しており、急性期治療後の機能回復・社会復帰を目的としています。
明るく落ち着いた環境のなかで、急性期から退院後の在宅生活まで多くの国家資格を有した医療専門スタッフと協同しながら一貫したリハビリテーションの提供が可能です。
回復期リハビリテーションセンターについて
脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)や整形外科手術後(大腿骨頸部骨折や関節置換手術など)などの患者様に対して、身体機能や基本動作能力の獲得、日常生活動作の向上を図り、『早期の家庭復帰』を目的として集中したリハビリテーションを行っていく病棟です。
『回復期』とは、点滴などの内科的治療や手術などの急性期治療を行ない症状が落ち着いた時期をいいます。この時期に医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーは協同して、それぞれの患者様の能力に合わせたリハビリプログラムを作成し継続的に集中して訓練を行うことで、実生活での自立を目指した支援を行っています。
回復期リハビリテーション病棟での訓練では、一般病床よりも1日に施行するリハビリテーションの時間が長く(最大3時間/日)、また専門的な看護体制によりリハビリテーション実施している以外の生活時間も訓練の一部となっているため、患者様・ご家族様を中心に、より充実した『チーム医療』を提供することができます。
回復期リハビリテーション病棟への入院基準
入院の適応
- 回復期リハビリテーションの適応疾患であること
- 在宅退院を目指していること
- 集中的なリハビリテーションの継続によって改善の可能性があること
- 入院患者様・ご家族様・介護者様が、リハビリテーション総合実施計画書及び患者様のリハビリテーションの全過程に積極的に参加することに同意していただけること
- 重度の意識障害がなく、指示に応じられること
入院の適応外
- 在宅での介護が困難であり、施設入所を検討している場合
- 遷延性意識障害のため、回復の可能性が見込めない場合
- 重度の認知症があり、入院生活ができない場合
- 重度の心疾患や感染症などで医療管理が必要な場合
- 人工呼吸器が必要な場合
- ※慢性腎不全に対する維持透析については、受け入れを考慮致します。
回復期リハビリテーション病棟の対象疾患
病名 | 在院(算定)上限数 (回復期転入日から) |
---|---|
脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、脳腫瘍、くも膜下出血のシャント手術後 脳炎、急性脳炎、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、ウェルニッケ脳症、低酸素脳症、ギランバレー症候群 など 腕神経叢損傷等の発症後若しくは手術後の状態又は義肢装着訓練を要する状態 |
150日以内 |
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害 重度の頚髄損傷及び、頭部外傷を含む多部位外傷 |
180日以内 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節若しくは膝関節の骨折 2肢以上の多発骨折の発症後 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節、膝関節、2肢以上の多発骨折の術後 (頚椎・胸椎・腰椎骨折、仙骨骨折、坐骨骨折、恥骨骨折、腸骨骨折、膝蓋骨骨折、膝関節内骨折、脛骨高原骨折 など) |
90日以内 |
外科手術又は肺炎等の治療時の安静による廃用症候群 | 90日以内 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋、靭帯損傷後の状態 (膝蓋靭帯損傷、腰椎椎間板ヘルニア術後、腰部脊柱管狭窄症術後、アキレス腱断裂、筋断裂、義肢装着を要する状態ではない四肢切断術後の状態、変形性膝関節症または変形性股関節症の置換術以外の術後の状態 など) |
60日以内 |
股関節、膝関節の置換術後 | 90日以内 |
どのようなリハビリ(訓練)を行うのか
回復期リハビリテーションでは、座るや立つ、歩くといった基本動作・移動能力の回復はもちろんのこと、衣服の着替えや食事、入浴動作、調理などの日常生活動作を患者様の生活に合わせた訓練を行います。更に、退院後の生活(自宅生活・復職・復学・趣味活動など)を支援することを目的とした訓練を行っていきます。ご自宅での生活をより自立したものとするために、患者様一人一人に寄り添って訓練を行っていきます。
理学療法
理学療法とは、病気やけがなどの障害によって身体に障害を負った方々対して、運動機能の維持・改善、日常生活動作(ADL)の改善を目的に運動療法や電気などを用いた物理療法、装具療法を行っていくものです。主に、寝返る・起き上がる・座る・立ち上がる・歩く・階段の昇り降りなどの日常生活に必要な動作の再獲得を目指します。
作業療法
作業療法とは、病気やけがなどによって身体、精神などに障害を負った方に対して、日々の作業活動(日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など人が営む生活行為)に焦点を当てた治療、指導、援助を行います。
言語聴覚療法
言語聴覚療法とは、脳卒中後の失語症、聴覚障害、声や発音の障害などのことばによるコミュニケーションに問題があり、周囲の方々とのコミュニケーションがとれない、あるいはとりにくい方に対して、専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援するものです。また、食べるための器官(口唇、顎、軟口蓋、声帯、呼吸器など)の麻痺によって、上手く飲み込めない、上手く噛めないといった方に摂食・嚥下リハビリテーションにも専門的に対応します。その他、神経心理検査等も実施します。
回復期リハビリテーションセンターへの入院の流れ
-
現在入院中の病院スタッフを通じて電話にてお申し込みください。
-
以下の書類の提出をお願いします。(FAXまたは郵送)
・診療情報提供書【 EXCEL / PDF 】※申し込み医療機関の書式でも可
・入院申込書【 EXCEL / PDF 】※ADL表で代用可
・採血データ(現在かかりつけの病院で検査した血液データを提出ください。)
書類提出後、上記の書類以外の項目も確認させていただく場合がございます。
※自賠責保険・労災保険をご利用の方は事前にお申し出ください。 -
ご提供いただいた書類をもとに受け入れが可能か院内で協議いたします。結果については後日、ご連絡いたします。
-
入院可能となりましたら、現在入院中の病院のご担当者様にご連絡いたします。
※病室の空き状況や患者様の状態により、入院日が前後する場合がございますので、予めご承知ください。入院日はご家族同伴で来院いただきますので、併せてご承知ください。
お問い合わせ・書類提出先:地域医療連携室 担当:岡田、渡邊、小畑
TEL:0557-81-7551 FAX:0557-81-7553
受付時間:月~土曜日 9:00~17:30
病棟での生活
例:整形外科疾患 90日入院
06:00 | 起床 |
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07:40 | 朝食 |
09:00 | リハビリ① |
10:30 | 入浴 |
12:00 | 昼食 |
14:00 | リハビリ② |
16:00 | リハビリ③ |
18:00 | 夕食 |
21:00 | 消灯 |
- ※入浴は曜日・時間固定で週2日
- ※毎週日曜日にはカレンダー作りや壁面飾り、風船バレーなどを実施
病棟での生活
退院後のリハビリフォローアップについて
退院後、継続したリハビリテーションが必要な場合には、訪問リハビリテーションや外来リハビリテーションもご利用いただけます。
①訪問リハビリテーション
当院の訪問リハビリテーション部門は、利用者様のご自宅で生活に合わせた質の高いオーダーメイドリハビリテーションを提供しております。スタッフは、理学療法士5名、作業療法士3名、言語聴覚士1名の9名を配置しております。スタッフが定期的に訪問させていただき、充実した在宅生活が送れるようお手伝いいたします。
訪問エリアは、熱海市内全域、神奈川県の湯河原町、真鶴町の一部としております。
ご利用のご希望がございましたら、担当リハビリスタッフにお尋ね下さい。また、介護保険を取得されており、退院されて期間が経っている場合につきましては、ご担当ケアマネージャー様にご相談下さい。
②外来リハビリテーション
外来リハビリテーションは、在宅で生活を送りながら当院に通院して行うリハビリテーションです。
急性期や回復期の病院を退院し、日常生活を送ることが不安な方や実際に支障が出ている方、入院はしていないが日常生活で困っている方々が、在宅生活を健やかに送れるようサポートしています。
実績(2023年1月時点)
1日のリハ単位数 |
重症率 |
改善率 |
在宅復帰率 |
実績指数 |
|
---|---|---|---|---|---|
基準値 |
- |
40%以上 |
30%以上 |
70%以上 |
40以上 |
当院の状況 |
6.49単位 |
46.2% |
60.9% |
71.1% |
57.8 |