診療科のご案内

脳神経外科

脳血管治療に対する治療理念

脳血管内治療はカテーテルを頭の中の血管の中に通して行う治療であることから、脳を圧迫したり触れたりしないために脳への影響が少ないこと、また開頭手術では治療が困難な部位でも到達が可能なこと、さらに皮膚を切開しないため患者さんにかかる負担が少ないことが利点としてあげられます。しかしながら、一般的な開頭手術にくらべて身体への負担は少ないとはいえ、それが安全を意味しているわけではありません。頭の中までカテーテルを挿入し、それをミリ単位で操作するという非常に繊細な治療であるため、どんなに注意深く行っても確率は低いですが治療合併症も起こりえます。緊急手術の場合は待ったなしの状況であるため、患者さんの状態により治療が効果的と考えられるならば直ちに治療を開始しますが、予定手術の場合には、症状がないまま偶然に病気が発見された方に対して、脳卒中を予防することを目的として治療する場合も少なくないため、外来であるいは入院して十分な検査を行い、治療が望ましい場合のみ手術を行うというスタンスで診療にあたっています。したがって、治療の前には十分に情報を整理して、納得した上で治療に望んでいただくことが大切だと考えております。脳ドックなどで脳動脈瘤や頸動脈狭窄を指摘された方、治療方法などで悩まれている方など、考えをまとめるお手伝いもいたしますので、お気軽に外来を受診ください。